magetarou

07 January

孝行手首を読む

大島妙子さん著の当世落語風絵本です。

こどもをもってからは特に、例えばこどもが巻き込まれる事件やら何やら
心を痛めてみてしまう、という方は多いのではないでしょうか。
こどもを持つということは、自分ではどうにもできない心配事を持つという
ことではないかと、思ったりします。

この絵本の冒頭でも「えっ」と思う出来事がおこり話が始まる。
そして、それは運命(さだめ)は運命だから変えようがないこと
なのですが、奇跡がおこる。

ありえない、というか、説明が難しいシチュエーションなのに、ぐっとくる
まさに宮藤官九郎の脚本に通ずるような、人情話で、目頭があつくなって
しまいました。

先日、神田山陽「鼠小僧外伝 鼠小僧とサンタクロース」のCDを手にいれ、
車で移動中に久しぶりに聞きました。
3回聞いて、不覚にも3回同じ所で落涙してしまいました。
まだ、聞いた事の無い方のために、そこはふせておきますが(きっとわかると思うので)
さだめはうごかしようがない
でも、たとえ明日死んでしまうさだめだとしても
今日、信じる事ができることがあるということが大切
という言葉が胸をうつのですよね。

孝行手首もそんな想いがこめられているようで、
だから読んだ後心がほっと暖かくなるのだろうなあ、と、思います。
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